蘭野球事始 ~オランダ野球風説書~

自称日本一オランダの野球に詳しいブログ

ヨーロッパカップ2015 ロッテルダム 大会4日目

2015-06-16 07:17:53 の記事です。

 

6月5日(金) 大会4日目 第3試合

キュラソーロッテルダムネプチューンズ(オランダ)4-1 テンプライヤーズ・セナート(フランス)
勝:K・ケリー セ:L・ファンミル(ネ) 負:J・モテ(テ)

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昨年のヨーロッパカップでも対戦、2対14と圧勝したテンプライヤーズ・セナートが相手。テンプライヤーズは既に敗退が決まっている為、注目度が低い試合となるはずでした。しかし直前の2試合目で、優勝候補のASD・リミニがAVG・ドラッシ・ブルノに2–6で敗れるという波乱。ネプチューンズの内容次第で、確実だと思われていたリミニの決勝進出が危なくなる為、リミニサイドのファンや球団関係者はとても力を込めて見守っていたのが印象的でした。

ネプチューンズの先発は昨年の試合で3回無失点と好投した、18歳のF・ティマー。一方のテンプライヤーズは右腕のJ・モテ。テキサス生まれで、現在もアメリカのミッドランド・カレッジに通う20歳。フランスのジュニア代表だけでなく、シニア代表でもデビューを果たしている逸材。

若い先発同士の対決でしたが共に好投。差を分けたのは投手層の厚さ。結局1対4でネプチューンズが逃げ切りに成功。開幕から4連勝で決勝進出が決定。明日の予選最終日に、残るもう一つの椅子をかけ、チェコのドラッシとイタリアのリミニが争う面白い展開となりました。

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初回は共に三者凡退。2回表に早くも試合が動く。ネプチューンズ4番のG・ブークハウトを四球で歩かせると、今大会好調の5番R・フェルノーイが2–2から内角低めのストレートをレフトオーバーの2塁打で0アウト2、3塁。ここで迎えるは前日猛打賞の6番ライト、C・ディアス。初球を叩きセカンド真正面も、3塁走者ブークハウトの早いスタートでネプチューンズ先制。7番G・ロペスが四球で1アウト1、3塁とチャンスは続くも、8番B・ディレが6–4–3のダブルプレーに倒れ、結局1点止まり。

テンプライヤーズの初ヒットは4回裏。1アウトの後、死球のランナーを1塁に起き、4番キャッチャーのM・ベタンが1、2塁間を抜くチーム初ヒット。5番DHのP・ルメートルの打球を、ネプチューンズのサード、D・ケンプが3塁を踏めずに1塁送球。結局1塁もアウトに出来ず、1アウト満塁のチャンス。続く2013年WBC代表F・ペリショーは気合い十分も死球、テンプライヤーズが1点返し同点。なおも1アウト満塁とチャンスは続くも後続が続かず、逆転して突き放す事が出来ずに攻撃終了。

5回表、2アウト2塁と得点圏にランナーを置いて、1番ショートのS・ファンデルメール。2ストライクと追い込まれるも、ライトフェンス直撃の2塁打を放つち、2対1と勝ち越し成功。

5回裏、2アウト1、2塁でF・ティマーを下げ、B・ファンドリールをマウンドへ送る。ティマーは4回2/3を50球で投げ1失点の好投。前日も1イニング投げ、明日以降も2試合続く為かこの日も早めの継投。またしてもこの継投策が成功。ファンドリールが6回まで被安打なしに抑える。

7回表、テンプライヤーズ先発のモテに疲れが見え始める。1アウトの後に、1番S・ファンデルメールにこの日2本目の2塁打を許し、続く2番D・ケンプを敬遠した所で交代。

替わってマウンドに登った、フランス代表のベテラン右腕P・ルメートル。1人目のR・レヒトに死球を与え、1アウト満塁で4番のG・ブークハウト。1ストライクから甘く入った変化球を上手くセンター前に運ぶ2点タイムリーで追加点を挙げる。テンプライヤーズは結局背負ったランナーを抑えきれず、勝負あり。

3点リードのネプチューンズは7、8回にK・ケリー、9回は抑えのL・ファンミルをマウンドに上げ、共に被安打0に抑える完璧のピッチング。ネプチューンズは連日の投手4人体制で逃げ切り、開幕4連勝を挙げる。


試合の合間にスケボーで遊ぶドラッシ・ブルノの選手


ワールドポート・トーナメントもロッテルダムで開催されます


夕暮れ時のロッテルダム・ファミリースタディオン