蘭野球事始 ~オランダ野球風説書~

自称日本一オランダの野球に詳しいブログ

WPT 2015 日本 第2戦 vs キューバ

2015-07-24 00:45:15 の記事です。

 

7月20日(月) 第2戦 vs キューバ

キューバ 13-5 日本
勝:ホセ・ガルシア(キューバ) 負:坂本 龍聖(日本)

日本先発メンバー
1・サード 庄野 雄斗 大阪体育大・3
2・ファースト 渋村 涼亮 甲南大・3
3・キャッチャー 木村 侑輝 大阪体育大・4
4・ショート 田村 強 大阪体育大・4
5・DH 畑 涼介 関西国際大・3
6・セカンド 木戸地 一希 大阪体育大・4
7・レフト 三矢 大将 大阪産業大・3
8・ライト 澤田 匡士志 帝塚山大・2
9・センター 堅田 啓太郎 大阪体育大・2
ピッチャー 山本 竜也 天理大・3

初戦をコールド発進した日本の第2戦はキューバ。一時の圧倒的な凄みは無くなったものの、依然として世界のトップを走り続けるアマチュア最強国。今回の来蘭メンバーは全て国内リーグで編成。この試合1番のルルデス・ユニエルキス・グリエル(グリエル三兄弟の末っ子、DeNAでもお馴染み)の21歳から、4番アリエル・ボレロ(06年WBC代表)の40代前半まで幅広い世代から選出。国際舞台では常に顔を合わせる世界の強豪相手に、日本の大学生チームがどこまで戦えるか。注目の一戦です。

日本の先発は山本竜也投手(天理大・3)。140キロ前後のストレートを武器に、今春のリーグでは防御率1.50と安定した成績を残した右腕。

山本 竜也 vs ルルデス・ユニエルキス・グリエル


先制したのは日本。2回裏に相手のフィルダースチョイスとエラーで2点を先制。しかしその直後の3回表、8番オズワルド・バスケスの2ランホームランで同点に追いつかれると、4回表にもヒット4本を許し4–2と2点ビハインドの展開に。日本も負けじと5回裏、併殺の間に1点を返し4–3。7回裏には8番澤田の代打山本が内野安打で出塁すると、2番渋村の代打上田がライト一線の3塁打。代走小中が生還し、4–4の同点に追いつく。代打、代走がキッチリ仕事を果たす中野采配が見事的中。

5回以降は共にチャンスを作るもあと一本が出ず。9回表もこの回からマウンドに登った坂本が三者凡退に抑える好投。理想的な流れで最終回9回裏の日本の攻撃を迎えます。その9回は先頭の7番三矢がセンター前で出塁、8番小中がサードにセーフティーバントを決め好機を広げる。続くはこの日2安打の9番堅田。しかしキューババッテリーは勝負を避け敬遠。0アウト満塁、1点でも入ればサヨナラの場面。ほぼ試合は決まったかに思われました。しかしここからホセ・ガルシアが覚醒。1番庄野、2番上田、3番木村を三振、三振、ニゴロに打ち取り、ピンチを切り抜ける。日本としては1番からの好打順で何も出来ず、なんとも惜しまれる場面。

10回は共に1安打するものの無得点。11回から0アウト1、2塁から始まるタイブレークに突入。1アウト後の1アウト1、2塁で8番オズワルド・バスケス。そのバスケスが初球一線、左中間に豪快にホームランを放つ。タイブレークの3点差はまだ十分に逆転の可能性は残されているが、完全に勢いづいたキューバに飲まれる。この後長短含む7連打を浴び、この回一挙9点差をつけられ勝負あり。ピッチャーを変えても、キャッチャーを変えても止める事が出来ず。場内の雰囲気、そしてキューバの勢いの怖さを痛感。その後の攻撃で1点を返すも13対5で敗戦。日本の通算成績は1勝1敗となった。

総評

ミスはキューバの方が多かったものの、日本にも牽制死や走塁ミスなどが見られました。通常であれば難なくこなしそうなプレーにミスが出る所が、国際大会という舞台なのかもしれません。そしてやはり9回裏が決定的でした。0アウト満塁から1点も取れなければ、敗戦という結果も仕方が無い。一発勝負のトーナメントでは、普段は打てなくても試合を決める一発を打てる選手。漠然とした表現ですが、俗に言う何かを起こせる選手が出て来ない限りは最後は負けてしまう、そう感じた試合でした。

日本試合前BP
試合前打撃練習

MLBスカウト
キューバ目当てのMLBスカウト

Team NL
オランダ代表