蘭野球事始 ~オランダ野球風説書~

自称日本一オランダの野球に詳しいブログ

球春到来

 
更新が大変遅くなりました。個人的に大学が忙しくて…

先週木曜日からオランダのプロ野球フーフトクラッセが開幕しました。

その模様をお伝えしたいと思います。

アムステルダム2勝 vs 1勝UVV
3-1 5-2 3-4×
開幕戦は去年共にキューバから勝利をあげたコルデマンスとイェンテマのエース同士の対決でした。スタメンはパイレーツが4番に去年MVPのローイを入れた以外は普段通りでした。しかし、注目すべきはUVVの3番でした。そこに抜擢されたのは去年高校オランダ代表としてヨーロッパ制覇に導いた18歳のルーキー、ファンデルメール
正直、僕は彼がそんなにすごい逸材とは思ってもいませんでした…笑 しかし、開幕から3番を任せられるあたり非常に期待の持てる選手です。因みに左打ちでショートです。ポストデュルスマとして頑張って欲しい。試合はパイレーツがノーイ、コナーの連打からキャプテンSデヨングが先制二点タイムリー!その後、UVVがウェイモウスがタイムリーで追い上げますが、パイレーツはコナーの一号ソロで突き放し、新勝利の方程式のNストイフバーゲン、コックスの盤石なリレーで初勝利を掴みました。

第二戦は、すこし伸び悩む先発同士、Jデヨング対ファンジルでしたが、Jデヨングが七回途中3安打無失点の好投を見せたのに反して、ファンジルはルーキーのアウセムスにタイムリーを打たれるなど二失点、代わったワードも3失点…対象的なスタートになりました。

第三戦目はパイレーツリードの七回、ルーキー左腕のアンジェラがマウンドに上がりました。フライと三振でツーアウトを取るも死球と味方のエラーによりピンチを作ると八番のバイエゼンにスリーベースを許し二失点、ほろ苦いデビューになってしまいましたが、今後に期待したいですね。試合は同点のまま迎えたタイブレークの10回裏、1アウト2.3塁でピッチャーは守護神コックスからファンデルメールがセンター前にサヨナラタイムリー!期待の若武者がチームに初勝利を導きました。


ネプチューンズ3勝 vs フェイエノールト 20-0 22-1 13-3
うん…このスコアはラグビーの試合かな…笑 やばいですね。確かに今年のネプチューンズは強いです。HCAWからコースターを獲得し5番に起用、いきなり大活躍しています。しかし、フェイエノールトの投手陣崩壊は目を背けることはできません。フェイエノールトキュラソーとの関係が濃ゆく、キュラソーからの選手が多いのでそこからの投手の補強が急務です。野球はピッチャーが8.9割とも言いますからね。まあネプチューンズはつよい…ダーンティが9番にいますからね。彼はセンターで守備のリーダーですけど。


キンヘイム 2勝 vs パイオニアーズ 1勝 2-1 8-5 6-8
このカードも注目でしたね。
去年はいいとこまで行った2チーム同士。キンヘイムが2勝で地力の差を見せつけました。おじさんクロースターとエンゲルハルトは快調ですね、エンゲルハルトは早速一発出ましたし。ベルフマンも好投。そして何より、ルーキーのラシッド・エンゲルハルトが開幕からスタメンで活躍。これから右の長距離砲として期待がかかります。一方、パイオニアーズはHCAWから補強したプルイマースがチーム初打点となるタイムリーを放つなどいい働きを見せました。やっぱ、俺の考えですけどHCAWはオランダの広島ですね。育成がとても素晴らしい。バッセムの球場も素晴らしいし…まぁ彼にはポストデュルスマとして成長して欲しい。今年のパイオニアーズは内野はロペス、デュルスマ兄、モールマン、プルイマースとかなりいいのが揃ってる。打線にもロックハートがいますし、2敗はしましたが、なにも落ち込むことはない。これからだと思います。

HCAW 2勝 vs 1勝 ADO
11-10 5-4 1-4
この2チームは今年の巻き返しを狙う、どちらも若いチーム同士。HCAWはオープン戦で好成績を残し手応えをつかんだ中での開幕でした。そしてその手応え通り連勝スタートとなりました。開幕の先発は18歳のロビン・スチェル。去年から投げていたとはいえ、18歳を開幕から使ってくるあたり首脳陣の期待が伺えます。アンジェラと共にオランダ代表待望の左腕として成長して欲しいですねぇ。しかし、二回途中5安打7失点で降板。次に期待ですね。試合はhcawがシーソーゲームを制しました。第三戦はそれまで2敗のADOの先発トーマスが9回4安打1失点12奪三振で完投。意地を見せて今季チーム初勝利。どちらも若いチームだけに今シーズンブレイクする若手にきたいですね。個人的にはHCAWの3番キャッチャーのオーバーマン。キャッチャーということもあって、期待したい逸材ですね。



以上、開幕3連戦を振り返りましたが、やはり若手が目立ちます。僕的にはキャッチャー、ショート、左腕投手に注目しながら今年は見て行ききたいです。

写真はファンデルメールアムステルダムのオークメールスポーツパーク。
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(Henk Seppen)