蘭野球事始 ~オランダ野球風説書~

自称日本一オランダの野球に詳しいブログ

2013WBCオランダ代表選手名鑑

 

 今回はオランダ代表の各選手の能力を分析した。WBC前の練習試合を経て、分かるなりにまとめた。各選手の名前は、出来るだけ蘭語読みに近づけた。オランダの選手に疎い人は、観戦時に拝読してもらえれば幸い。




例 

背番号 名前 身長/体重 生年月日 投打 所属チーム *国内チームは* [守備位置] 

 

【投手】


3 ベリー・ファンドリール/Berry van Driel 193cm/90kg 1984年12月26日 右投右打 *DOORネプチューンズ [リリーフ]

球速148 制球力C 変化球C(スライダー、チェンジアップ) 経験C 主力度B 将来性B

{特徴}国内のリリーフエース。外角低めにびしっと決まる真っ直ぐ、変化球は少しコントロールが悪い。角度がありストレートはなかなか打ちにくい。


7 ヨナサン・イセニア/Jonatan Isenia 188cm/82kg 1993年3月31日 右投右打 オリオールズ [リリーフ]

球速149 制球力E 変化球E(カーブ) 経験E 主力度D 将来性A

{特徴} 角度のある威力万点の剛速球を投げ込む19歳。しかし、コントロールに不安が。


13 ケヴィン・ヘイステック/Kevin Heijstek 193cm/97kg 1988年4月8日 右投右打 *DOORネプチューンズ [先発]

球速130キロ代後半 制球力B 変化球B(カーブ、スライダー、チェンジアップ) 経験C 主力度C 将来性A

{特徴}コントロールよくコーナーに投げ込み打たせて取る投球。次世代エース。タイプ的には、コルデマンスに似ている。ストレートは速くないが緩急を活かす。昨年の、ハーレムベースボールウィークではキューバの主軸、アブレウ、デスパイネを連続三振に取った。


19 ロビー・コルデマンス/Robbie Cordemans 191cm/86kg 1974年10月31日 右投右打 *L&Dアムステルダムパイレーツ [先発]

球速130キロ台後半 制球力A 変化球A(カーブ、スライダー、チェンジアップ) 経験A 主力度A 将来性E

{特徴}大エース。球速以上に威力のある真っ直ぐと、伝家の宝刀チェンジアップが特徴。2011ワールドカップではキューバを八回途中まで2安打1失点で勝利投手。三振も取れる。チェンジアップは抜いた球と落ちる球の二種類を投げ分ける。


26トム・スタイフベルヘン/Tom Stuifbergen 191cm/118kg 1988年9月26日 右投右打 ミネソタツインズ [先発]

球速140キロ前半 制球力B 変化球B(カーブ、チェンジアップ) 経験C 主力度A 将来性A

{特徴}次期エース。癖のある球で内野ゴロの山を築くスタイル。落差の大きいカーブが武器。2011ワールドカップでは最優秀防御率に輝き、大会を通じて無失点だった。


29 ヨナサン・バレンティナ/Jonathan Balentina 191cm/100kg 09/09/1989 左投左打 メーン大学ブラックベアーズ/ボルティモアオリオールズ [リリーフ]

球速137 制球力C 変化球E(スライダー) 経験D 主力度D 将来性C

{特徴}サイドの左変則投手。独特の投げ方により左打者は打ちにくい。しかし、スライダーしか変化球がないのが弱点。


36 ディエゴマー・マークウェル/Diegomar Markwell 188cm/86kg 1980年8月8日 左投左打 *DOORネプチューンズ [先発]

球速130キロ台後半 制球力B 変化球B(カーブ、チェンジアップ) 経験A 主力度A 将来性C

{特徴}左のエース。スリークォーター気味に投げ込む。スローカーブを効果的に使い、ロングリリーフもこなす打たせて取る投手。練習試合では絶好調である。


39 シャーロン・マーティス/Shairon Martis 185cm/102kg 1987年3月30日 右投右打 ツインズ [先発]

球速140キロ台前半 制球力C 変化球B(スライダー、チェンジアップ) 経験B 主力度A 将来性C

{特徴}右の先発候補。落ちるスライダーが武器。調子が悪いと球が真ん中に集まる。第一回WBCでは七回参考記録ノーノー。


40 オルランド・インテマ/Orlando Yntema 191cm/82kg 1986年2月21日 右投右打 *DOORネプチューンズ[先発、リリーフ]

球速140キロ台前半 制球力B 変化球B(スライダー、チェンジアップ) 経験B 主力度A 将来性B

{特徴}先発も中継ぎもできるパワーピッチャー。落ちるスライダーが特徴。2011ワールドカップではキューバ戦で勝利。


47 ダーフィット・ベルフマン/David Bergman 188cm/100kg 1981年8月16日 右投右打 *コレンドン・キンヘイム [先発]

球速130キロ台後半 制球力B 変化球B(カーブ、スライダー、チェンジアップ) 経験A 主力度A 将来性C

{特徴}長年代表で先発を務めてきた。スローカーブで緩急をつけ、チェンジアップで打ち取る。好調の時の外角のまっすぐは空振りを誘う。弱点はバント処理。2011ワールドカップでは胴上げ投手になった。


51 ルーク・ファンミル/Loek van Mil 216cm/118kg 1984年9月15日 右投右打 シンシナティレッズ [リリーフ]

球速156 制球力C 変化球B(カーブ、カッター、スプリット) 経験C 主力度A 将来性B

{特徴}野球選手最高身長の216cmから投げ下ろすストレートは威力万点。高速のカッターも投げ込む。ウインイングショットは落差あるスプリットだ。今大会はリリーフエースとして期待したい。制球に少し難がある。


55 レオン・ボイド/Leon Boyd 196cm/95kg 1983年8月30日 右投右打 バーネイビー・ブルドッグズ(カナダ) [リリーフ]

球速130キロ後半 制球力B 変化球B(カーブ、チェンジアップ) 経験A 主力度A 将来性C

{特徴}変則サイドスローピッチャー。球速の割に威力のあるストレートは、独特の投げ方により、余計に打ちにくい。前回大会ではリリーフエースとして大車輪の活躍だった。


96 マーク・パヴェレック/Mark Pawelek 191cm/86kg 1986年8月18日 左投左打 無所属 [リリーフ]

球速130キロ後半 制球力B 変化球B(カーブ、チェンジアップ) 経験E 主力度B 将来性C

{特徴}この大会で初めて代表入りする。投げるときに後ろが大きい独特の投げ方をする。練習試合を見ていると、勝ちパターンで使われそうだが、実力は未知数。父はフーフトクラッセのHCAWでプレーしていた。




【捕手】

5 バス・ノーイ/Bas Nooij 183cm/88kg 1987年11月26日 右投右打 *L&Dアムステルダムパイレーツ 

打力C 走力D 守備力B 経験C 主力度B 将来性A

{特徴}守備型キャッチャー。ワンバウンド止めが上手く、強気のリードで投手を引き出す。肩も強い。国内の投手の球を日ごろから受けており、特徴をよく知る。打撃はパンチ力が有り、勝負強い。ムードメーカーとしても期待だ。


21 ダシェンコ・リカルド/Dashenko Ricardo 183cm/93kg 1990年3月1日 右投右打 FA

打力B 走力D 守備力C 経験E 主力度A 将来性B

{特徴}攻撃型キャッチャー。体格の良い体から、鋭いライナー性の打球を飛ばす。守備では送球に少し難があるようだ。まだ、22歳のアメリカでプレーする選手である。今大会ではレギュラー扱いになりそう。


23 クインテン・デキューバ/Quintin de Cuba 191cm/82kg 1987年9月9日 右投右打 *コレンドン・キンヘイム

打力B 走力B 守備力C 経験C 主力度B 将来性B

{特徴}今回の捕手で唯一の左打ち。クラッチヒッター。ユーロ決勝ではホームランを放つなど、パンチ力、勝負強さはピカイチ。今大会ではいい場面での代打などが予想される。




内野手

1 サンダー・ボガーツ/Xander Bogaerts 191cm/84kg 1992年10月1日 右投右打 ボストン・レッドソックス

打力B 走力C 守備力C 経験D 主力度A 将来性A

{特徴}パワーヒッター。メジャーの若手有望株プロスペクトランキングでは10位以内にランクする。普段は、ショートを守るがこの大会のためにサードを練習してきた。長打力が魅力。


8 マイケル・デュルス/Michael Duursma 178cm/79kg 1978年2月26日 右投右打 *L&Dアムステルダムパイレーツ

打力C 走力C 守備力A 経験A 主力度C 将来性E

{特徴}オランダの守備職人。長年代表のショートを守ってきたこの人ももう35歳。打撃も近年は毎年三割を超えており、昨年のハーレムベースボールウィークでは首位打者を獲得した。


9 アンドレルトン・シモンズ/Andrelton Simmons 188cm/77kg 1989年9月4日 右投右打 アトランタブレーブス

打力B 走力B 守備力A 経験D 主力度A 将来性A

{特徴}昨年メジャーデビューした若手。月間新人賞も獲得した。一番の武器は広い守備範囲と強肩。打撃もパンチ力が有り、メジャーの投手のボールもしっかり打ち返す。


16 ヘンリー・スタティア/Hainley Statia 178cm/82kg 1986年1月19日 右投両打 ブリュワーズ

打力C 走力B 守備力B 経験B 主力度B 将来性C

{特徴}前回大会にも出場したスイッチヒッター。昨年ユーロで久々の代表入りを果たし、健在ぶりをアピール。今回も華麗なフットワークが見られそう。


18 クルト・スミス/Curt Smith 178cm/95kg 1986年9月9日 右投右打 FA

打力A 走力D 守備力B 経験B 主力度A 将来性C

{特徴}広角に打ち分ける中距離ヒッター。ハマるとホームランも打てるし、大事な場面で打点を稼ぐ。例えるとイ・ボムホか。2011のワールドカップでは3ホーマーでMVPを獲得した。この大会でもキーマンになるのではと予想する。


22 ユレンデル・デカスター/Yurendell de Caster 183cm/98kg 1979年9月26日 右投右打 米独立リーグ

打力C 走力C 守備力A 経験A 主力度B 将来性D

{特徴}前回大会では美技を連発。ダイナミックな守備と鉄砲肩が武器。バッティングでもパンチ力を秘めている。


46 ヨナサン・スコープ/Jonathan Schoop 185cm/88kg 1991年10月16日 右投右打 オリオールズ

打力B 走力B 守備力B 経験C 主力度A 将来性A

{特徴}この選手もメジャーのプロスペクトに入っている有望株。守備範囲は広い。2011ワールドカップでは決勝で勝ち越しタイムリーを打った。

 


【外野手】

2 ロジャー・バーナディナ/Roger Bernadina 188cm/98kg 1984年6月12日 左投左打 ナショナルズ

打力A 走力A 守備力B 経験A 主力度A 将来性C

{特徴}昨年、キャリアハイの成績を残したメジャーリーガー。シャークの異名を持つ。伏兵として活躍し、チームを支えた。フェンス際のプレーはピカイチで、打撃でも鋭い打球をライトに飛ばす。かつてはオランダリーグのフーフトクラッセでプレーしていた。


4 ウラディミール・バレンティン/Wladimir Balentien 188cm/100kg 1984年7月2日 右投右打 ヤクルトスワローズ

打力A 走力D 守備力E 経験A 主力度A 将来性C

{特徴}セ・リーグ二年連続本塁打王。持ち前のパワーで今回の大会では4番に座る。特に二次ラウンドの東京ドームでは彼のバッティングに期待がかかる。日本を知る男でもあり、世界を知る男。調子に乗ったときは彼のバットは止まらない。アテネ五輪以来の代表入り。


12 カリアン・サムス/Kalian Sams 188cm/112kg 1986年8月25日 右投右打 マリナーズ

打力B 走力B 守備力C 経験C 主力度B 将来性A

{特徴}オランダ行政の中心デンハーグ出身のスラッガー。ワールドカップキューバ戦でのホームラン、ユーロでのサイクルヒットなど印象に残るパフォーマンスをする男だ。ツボにはまった時のパンチ力は素晴らしく、もの凄い飛距離を出す。足も速い。


14 ランドルフ・オデュベル/Randolph Oduber 191cm/86kg 1989年3月18日 左投右打 オリオールズ

打力C 走力A 守備力B 経験E 主力度B 将来性B

{特徴}右打席から内野安打を生み出すほどの快速。その足を生かした守備範囲の広さも魅力だ。左投げ右打ちという日本では一風変わった選手だ。


25 アンドリュー・ジョーンズ/Andruw Jones 185cm/102kg 1977年4月23日 右投右打 東北楽天ゴールデンイーグルス

打力A 走力E 守備力E 経験A 主力度A 将来性D

{特徴}かつてのメジャー二冠王。ゴールデングラブ賞常連。オランダの野球少年の中の英雄であった。足や肩は衰えていても、その打棒は健在。指名打者としてオランダ強力打線の中核を担う。


1 シモンズ ss

2 スコープ 2b

3 バーナディナ cf

4 バレンティン rf

5 ジョーンズ dh

6 ボガーツ 3b

7 スミス 1b

8 サムス lf

9 リカルド c

 

先発 

コルデマンス、マークウェル、ストイフベルヘン


第二先発

インテマ、マーティス、ベルフマン


リリーフ

ファンミル、ボイド、パべレック